【夢見る本屋】世界の愛される独立系本屋、店長の個性から見える運営のコツ【パリ編】

ビジネス

こんにちはミュッセです。

前回は店主の魅力=本屋の魅力を信じ、ロンドンの独立系本屋さんの店主をピックアップしてみました。
前回の記事

本日は世界で長く愛される、本屋の店主パリ編ををお届けしようと思います。

おさらい!
本屋を開業したいけど、どんなお店にしたらいいかわからない…と悩んでいませんか?

実は世界で愛され続ける本屋は、特徴があります。それが店主の個性です。

なぜなら、今、本屋が苦境に立たされる原因は、オンラインや商業系書店と比べ蔵書数とスペースの制限と戦わなければいけません。

町の独立系本屋が生き残るためには、限られたスペースにどんな本を置くか。

そこには店長の個性を血液としてお店に流すことで、人間性を持ち、独自のポジショニングを確立できるからです。

ミュッセは近々駅から少しはなれた郊外で書店開業を検討してます。
※2022年8月16日執筆時点で、近々実際運営されている本屋さんへ話を聞ききに行く予定です。

本屋の開業は初めてですが、過去には飲食店や宿泊棟などの開業を経験し、現在も順調に経営をしております。

この記事では、著書「世界の夢の本屋さん」よりフランスはパリで長く愛される本屋さんの店長を紹介し、共通項もお届けしたいと思います。

この記事を読むメリット
  • 世界の街の本屋の魅力=店長の魅力が見えてくる
  • パリの本屋の店長の個性からでてくる共通項

それでは、パリから6つの本屋をご紹介。

ル・メルル・モケール サンキャトル店

面積=約230㎡ 蔵書数=約25,000冊
パリのアートセンター104(サンキャトル)は、パリ市の葬儀課があった建物を再開発し、2009年につくられた。

中には、劇場や展覧会場、オープンスペースや子供の遊び場、カフェやブティック等も並ぶ。

引用 フランスには「創造の書店」という表現がある。「文化が作り出される場としての書店運営」という意味合いだ。

104の書店も「創造の書店」となり、ふだん本や文化に触れる習慣のない人たちを呼び込むことを求められた。

店はアート、文学、子供の3つの大きな柱となるコーナーがあるが、地域の多様性を取り込んだ様々な工夫や取り込みの跡が、本屋の文化を作り上げている。

店長 ヤニック・ビュルタン

1972年、フランス東部のオートサヴォワ地方生まれ。別の書店を経て、第1号店開店に携わる。

ル・メルル・モケール店長のポイント

  • まったく新しい空間に本屋を作ることに胸が躍り、就職
  • 本屋の存在価値として、本と人同士のふれあいの場が必要。品揃えだけではなく、イベントの開催やインテリアも大事
  • 子供が多い地域なので、工作教室は人気だが、購買に結びつかない。
  • そんな本を買わない常連だけではなく、本を買うお客様もいて成り立っている

フロランス・ロエヴィー・ブックス・バイ・アーティスツ

面積=約65㎡ 蔵書数=約5,000冊
マレのピカソ美術館に程近い、アートブック書店。

限定出版や絶版のアートブックを多く扱う。またアートブックだけではなく、アート作品も多く扱う。

主役はあくまで店ではなくアート作品としての本。

インスタでもご覧いただけるように、その写真だけを見るとギャラリーかと見まごう雰囲気。

店長 フロランス・ロエヴィ

1962年パリ生まれ。高校卒業後、父の書店を手伝う。

フロランス・ロエヴィ店長のポイント

  • 本を絵のように壁に陳列するスタイルはアートフェアで着想を得る
  • ここ数年は本を作って持ち込むアーティストが増えた
  • デジタルからの回帰もあるかと思うが、アートブックのコレクターは減っている
  • アートブックを愛しているため、それを支える人たちと店を続けていきたい。

ラ・ベル・オルタンス

面積=約40㎡ 蔵書数=約3,000冊

パリらしいレトロな空間。オーナーはカフェやバーなどを経営する有名人。

店名のオルタンスは庭師を意味する女性の名前。文学も、ワインも農業もフランスの大切な文化。という思いから象徴する店づくりを心がける。

来訪者のほとんどがワイン・バー目当て。だが売り上げの15%は本が占める。

ギャラリーも兼ねる店内は、若手のアーティスト発表の場にもなっている。

児童書の下にワインが並んでいる様はフランスの光景ならでは。

店長 グザビエ・ドナミュール

1963年フランス北東部のアルデンヌ地方生まれ。食に関する意識改革を訴えるドキュメンタリー映画を制作し、2011年公開。

ラ・ベル・オルタンス店長のポイント

    • 夜仕事が終わってから、ワインが飲める本屋、憩いの場となるような場所を作りたかった
    • この店では本を読んでもらおうと思っていない。ワインをのみ、人とのふれあいを楽しんでほしい。
    • そういう空間で出会う一冊は大切な一冊になることもあるでしょう。
    • 本屋だけではなく現実的なビジネスの視点でこの携帯を選択

    まとめ・感想

    いかがでしたでしょうか。前回のイギリスの独立系書店と違い、パリの書店の傾向がその国の文化と強く結びついていることが伺えてきます。
    個人的には、農業もワインも文学もフランを支える文化という考えにすごく共感がもてました。
    文学とワイン、この辺もいつか掘り下げていきたいです。

    パリの店長の個性

      1. むしろイギリスほどアマゾンを意識していない
      1. 自己の表現と、ビジネスという現実どちらも大事にする
      1. ルーツは店長やオーナーに共通するフランスという文化が源流

    この辺、もう4店ほど本書で紹介されいますので、追記していこうと思っております。

    皆様の本屋開業に向けた、少しでもお力になれたら幸いです。

    ミュッセも引き続き書店開業に向け、情報発信していきたいです。

    次回はのこりのパリ編について、まとめてみたいと思います。

    それでは、また。

    Le Comptoir ル・コントワール

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